僕が神田神保町に初めて行ったのはいつか──記憶が定かではないのですが少なくとも転勤で横浜に移り住んでから後、2013年以降のことだったと思います。
それまでも秋葉原にはその独特の文化と空気感に惹かれて出張に行ったついでに足を伸ばしたことがありました。
けど、アキバから目と鼻の先にあるこの古書の街は地味で用事がなければ行かないようなところだったのでついでにでも寄ったという記憶がありません。
(僕は読書は大好きですが古書にはあまり興味がないのです)ところが、2013年、思わぬ転勤で横浜に住むことになっちゃった。
地方から関東に引っ越した人の多くがそうするように僕も当初は物珍しくて休みの度に東京や横浜の観光名所を意味もなく巡り歩きました。
ゴールデンウィークには浅草の演芸場で半日以上落語を聴いたりもしましたっけ。
で、そうなるとたいして古書に興味が無いくせにアキバの近くに古本屋がひしめく街があると聞くと行ってみたくなっちゃった。
で、行ってみると──神保町はカレーの匂いのする街でした。
そう、あの街は古本屋と同じくらいみっしりとカレー屋が軒を並べている街でもあったのです。
同じ料理を出す店が並んでいるということは当然競争が起きます。
なまなかなカレーではあの街では生き残れないらしい。
ということで必然的にどの店のカレーもむちゃくちゃレベルが高いのでした。
そんなカレー屋の中でいっとう古株は共栄堂というお店。
日本最古のカレー屋と呼ぶ人もいるそうです。
といっても大正時代に創業した時は洋食屋さんでカレー専門店に転身したのは戦後のことだそうですが。
この店のメニューが面白いんですよね。
「ポーク」、「チキン」、「海老」、「タン」など具材を表す単語のみ。
『うちはカレー屋なんだから当たり前のことはメニューに書く必要なし」
メニューに「カレー」の文字すら書かないあたり却ってご主人の矜恃が感じられるシンプルさです。
そこへいくとこのブログのメニュー名の長ったらしいこと……ちょっと気恥ずかしくなっちゃった。
なんて思いながら神保町の街並みをふと思い出した次第です。
【材料】(2人分)
-調理時間:20分-
- ご飯:食べたいだけ
- 豚ローススライス:150g
- 茄子:1本
- しめじ:1/4株
- にんにく:ひとかけ
- 鷹の爪:半本
- サラダ油:6g(大匙1/2)
- 市販のカレールウ(中辛):1/4箱
- 水:350g(350ml)
- 醤油:3g(小匙1/2)
- ガラムマサラ:少々
【作り方】
- 豚肉は食べやすい大きさに切ります。茄子はがくを取って縦半分に切り更に5mm厚の半月切りにします。にんにくはみじん切りにします。鷹の爪は小口切りにします。
- 鍋にサラダ油、にんにく、鷹の爪を入れて弱火にかけます。香りが立ってきたら豚肉を入れて中火にし、色が変わるまで炒めます。これに茄子としめじを加えて茄子の角がしんなりしてくるくらいまで2分ほど炒めます。
- 2.に水を加えて強火でひと煮立ちさせアクを取ります。これにカレールウ、醤油、ガラムマサラを加えて途中でかき混ぜながら10分煮込めば出来上がり。ご飯をよそった皿にたっぷりかけて召し上がれ。
【一口メモ】
- シンプルだけど飽きの来ない味。市販のカレールウはよく出来ているのであまりいろいろな隠し味を加えないこういった作り方のほうが良いのかもと再認識しました。
- 茄子の分量は中サイズを目安に1本と決めました。切ってみると山盛りになるので「こんなに使うの?」と思うかもしれませんが炒めて煮込むとぐっとかさが減るのでちょうど良い量なのです。
- 辛さはお好み次第ですが僕的にはこのカレーは中辛が合うように思います。後は鷹の爪の量で辛さを調整かな。
- 時間に余裕があれば昼頃作って夜まで寝かせてください。味が一段と深くなります。