数年前、まだ横浜で暮らしていた頃の話。
仕事で新宿の大久保駅方面に毎日通っていました。
SEという仕事はそこにコンピュータがあればどこへでも行くものなのですが見方を変えると仕事ででもなければ行くこともなかったであろう土地にまるでそこに住んでいるかの如く日参する職業でもあると言えます。
大久保という街も最初は「それどこにあるの?」てな感じだったのですが仕事が終わる頃には随分愛着がわいておりました。
昔の姿は知らないのですが2010年代の大久保は大阪で言うと鶴橋や桃谷に似たいわゆるコリアンタウンで若者がぞろぞろ歩いているような街でした。
夕方になると派手目に着飾った女子たちが長い行列を作る店があったりして「ここはなんぞ??」と思ったりしましたね──どうやら噂に聞くホトストクラブというやつだったみたい。
ま、僕は男ですしそういうお店に興味はありませんでしたが食い意地が張っておりますので食べ物関連のお店はけっこう覗いて回りました。
場所柄、韓国料理のお店、屋台などがたくさん並んでいていつ行っても若い女の子たちが行列を作っているのでそれに交じって並ぶ勇気はなかなか湧かなかったのですが食材のお店を中心に回ったかな。
特に一軒、かなり専門的な韓国食材、調味料をそろえたお店が僕のお気に入りでした。
各種キムチ、アミ海老の塩辛(食べるのではなく旨味のある塩という位置づけで調味料として使います)、韓国唐辛子などなど。
見て回るだけでいつまでも飽きの来ないお店でした。
その店で衝動買いした韓国唐辛子の1kg袋は日本の唐辛子とは風味が全然違って(コチュジャンみたいな香りがします)今でも韓国料理を作るときに重宝しております(まだまだ残っているのだw)。
過日、晩酌の肴を何か拵えましょうと冷蔵庫を覗いたら白菜がたっぷり残っていたので浅漬け版キムチともいうべき「コッチョリキムチ」を制作。
韓国唐辛子君にも活躍してもらいました。
出来上がった即席キムチの味見をしていたら……あの頃、毎日通っていた大久保のごちゃっとした夜のネオン街をなんだか思い出しちゃいました。
【材料】(2~3人分)
-調理時間:25分-
- 白菜:200g
[下漬けパート]
- 塩:6g(小匙1)
- 砂糖:3g(小匙1)
[本漬けパート]
- 韓国唐辛子:大匙1.5
- 砂糖:6g(小匙2)
- すりごま:大匙1/2
- 白炒り胡麻:大匙1/2
- ナンプラー:6g(小匙1)
- おろしにんにく:ひとかけ分
- おろし生姜:ひとかけ分
- 昆布出汁の素:小匙1/2
【作り方】
- 白菜の葉はざく切りに芯は1cm幅程度の小口切りにします。
- 1.をビニール袋に入れて[下漬けパート]を加えます。ビニール袋に空気を吹き込んで風船状にし、振り回して調味料をよくまぶします。空気を抜いてそのまま10分漬け込みます。
- 2.の白菜をざるに揚げぎゅっと握って水気を絞ります。これを大き目の器に入れ[本漬けパート]を加えてよく和えます。そのまま10分ほど置けばできあがり。
【一口メモ】
- 意外と違和感なく普通のキムチの味がします。キムチの手持ちがないけどすぐにつまみたいなという時におススメ。
- 韓国ではコッチョリまたはチョレギと呼ばれるらしい。日本ではコッチョリキムチまたは即席キムチと呼ばれます。見た目はキムチですがどちらかというとサラダに近いものです。
- 白菜以外にもサンチュ、きゅうり、ニラ、ほうれん草などで同じように作れます。変わったところではタンポポを使ったものもあるんですって。