世の中には調味料やタレの味を楽しむ料理というのが存在すると思います。
例えば蒲焼き。
ウナギやアナゴの蒲焼きはめっちゃ美味しいけれど味わっているのはあのタレであって素材の旨味じゃない気がするんですよね。
極論を言えばサンマやイワシの蒲焼きでも美味しく感じられます。
あるいは焼き肉。
焼き肉のタレはよくできているけれど肉の旨味を堪能したいなら塩と胡椒のみで戴いたほうが良いと思います。
あるいは鶏のから揚げ。
あれもタレに浸けた時点で鶏自体の旨味は二の次になっちゃっています。
つらつら書きましたが僕はこれらの料理を否定するつもりはなく、むしろ料理人が長い年月をかけて研究してきた英知の結晶だと思っています。
ただ、そういった料理に慣れていると素材の味を忘れちゃっているものでたまにシンプルな味付けで食べてみると「あれ、これって元々こんな味だったんだ」と新鮮な驚きを覚えることがあります。
過日、そろそろ食べ切らないといけない青梗菜が冷蔵庫にありまして、ただ凝った料理をするのがちょっと面倒だったのです。
で、至ってシンプルなこの料理をチョイス。
意外に美味しくて、「あ、青梗菜ってこんな味の野菜だったんだ」と再認識したのでメモを残しておきます。
【材料】(1人分)
-調理時間:6分-
- 青梗菜:半株
- にんにく:ひとかけ
- 鷹の爪:1本
- ごま油:12g(大匙1)
[調味料パート]
- 鶏がらスープの素:小匙1/2
- ブラックペッパー:少々
【作り方】
- 青梗菜は1枚ずつ剥いでいき葉と茎に分けます。茎はざく切りにします。にんにくは厚めのスライスにします。鷹の爪は小口切りにします。
- 中華鍋かフライパンにごま油、にんにく、鷹の爪を入れて弱火にかけ香りが立つまで待ちます。
- 2.に青梗菜の茎を入れて強火にし、1分半炒めます。更に青梗菜の葉と[調味料パート]を加えて30秒炒めればできあがり。
【一口メモ】
- シンプルな分、素材の良さで味が決まる料理です。青梗菜はできるだけ鮮度の良いものを使ってください。火加減はにんにくの香りが立ってきたら常に強火で手早く仕上げるのがコツです。
- 秒でできちゃう皿なので「あと、もう1皿」という時のお助けメニューになります。冷めても美味しいのでお弁当のお菜にもおススメですよ。
- 素材の持ち味を楽しむ系の料理です。青梗菜って意外に甘みがあるんだと再認識させてくれること請け合い。