「今日はお店で食事をする」というのは僕が子供だった昭和40年代はとても特別なことでした。
食事は家で作って食べるのが当たり前で今のようにスーパーやコンビニで何か買って帰るというのすらレアケースだったと思います。
というか、コンビニはまだなかったし、スーパーもまだまだ黎明期。
お惣菜といえばせいぜい市場の煮売屋で何か買って帰るレベル。
それすらも口やかましい年寄りに見つかれば「ポテトサラダくらい自分で作ってやったらどうだ」なんて叱られていた気がします(って、最近どっかで聞いた話だな(笑))。
では日常生活に外食が浸透してきたのはいつの頃からでしょう。
都市部と田舎、個々の家庭で差異はあったとは思いますが概ね1980年代の後半、ファミレスが台頭してきて時代がバブルの絶頂期に突進しだした頃じゃないかなと僕は感じています。
とまれ僕が子供の頃は外食は特別なことでした。
なのでメニューを見てもなかなか料理を決められなくて「早く決めなさい」なんて親に窘められたりしてました。
しまいには親がじれて「これとこれとこれね」なんて勝手に決められたりして(笑)。
なんとも贅沢な話ですがバブル期、ファミレス慣れしてしまった頃は別の意味でメニューを眺めてはうんざりしていました。
「また、これか。代わり映えしないな」
店の方もそんな客の心理がわかっているからか新メニューや季節限定メニューを続々と出してくるんでしょうね。
僕はわりとミーハーなので「新商品」とか「季節限定」なんて文字が目に飛び込んでくると迷わずそれを頼んでしまいます。
けど、最後に戻ってくるのは「いつものやつ」。
一周回って定番メニューが恋しくなるんですよね。
例えば町中華なら麻婆豆腐、酢豚、八宝菜といったところでしょうか。
で、たまにこんな料理を頼んでは「今日はちょっと変化球な注文をしたぞ」と悦に入ったりして。
いやいやこれも十分定番だと思うのですが(笑)
【材料】(1人分)
-調理時間:10分-
- 牛こま:100~150g
- 青梗菜:一株
- 椎茸:1本
- 水溶き片栗粉:3g(小匙1/2)分
- ごま油:6g(大匙1/2)
[下味パート]
- 濃口醤油:6g(小匙1)
- 酒:5g(小匙1)
- おろし生姜:ひとかけ分
- おろしにんにく:ひとかけ分
[調味料パート]
- オイスターソース:12g(小匙2)
- 味醂:12g(小匙2)
- 砂糖:1g
- 豆板醤:3g(小匙1/2)
【作り方】
- 牛肉は食べ易い大きさに切り[下味パート]と合わせて5分置き味を馴染ませます。
- 1.をやっている間に青梗菜は茎と葉に分け茎は1cm幅の小口切りに葉は3当分程度のざく切りにします。椎茸は3mm厚にスライスします。
- 中華鍋かフライパンにごま油を入れて強火にかけこれに青梗菜の茎を入れて1分炒めます。更に牛肉、椎茸を加えて肉の色が変わるまで炒めます。
- 3.に青梗菜の葉と[調味料パート]を加えてざっと炒めます。仕上げに水溶き片栗粉を加えてとろみを付ければできあがり。
【一口メモ】
- 一口食べれば「あ、中華!」と思わず口に出して言ってしまいそうな味付けです。オイスターソース、ごま油、にんにく、生姜に豆板醤という組み合わせは中華料理の鉄板の味付けとして僕らの舌にも刷り込まれているようですね。
- 段取り良くやれば10分で作れる料理です。しかも主菜が張れる貫禄がありますので時間がない日の夕飯には特にオススメですよ。
- 牛肉がなければ豚肉で、青梗菜がなければ同じアブラナ科の小松菜などで代用が利きます。椎茸もきのこ類ならなんでもOKなので冷蔵庫のありあわせで作ってみてくださいな。