職場の飲み会にて同じ部署の女子とお料理トークをしていた時のこと。
「時々、フライドチキンを作ったりもするんだよ」
「あ、良いですよね。わたしも作ります」
と、横合いから後輩が「鶏のから揚げっすか」と質問。
「違う! 唐揚げとは別物!」
思わずハモってしまいましたw
鶏肉などに衣を付けて揚げる──と言えば同じ料理に聞こえますが唐揚げとフライドチキンには明確な違いがあります。
唐揚げというか竜田揚げは食材を調味料に漬け込んで味を付け片栗粉などの粉を衣としてまぶして揚げた料理。
フライドチキンは食材に塩やスパイスなどをブレンドした薄力粉などの衣をまぶして揚げる料理。
つまり食材本体に味を付けるか衣に味を付けるかという違いがあるのです。
過日、尼崎商店街のよく行くスーパーでメヒカリを発見。
メヒカリは今では高級魚と珍重される深海魚でめったにお店に並ぶことのない魚です。
珍重と言ってもどちらかというと物理的に珍しがられる部類の食材かな。
1パック198円──よし買おう。
即決しちゃいました。
まず半分は定番の唐揚げで戴くとして残りはどうしようとネットを検索していてこのレシピを見つけました。
投稿者さんの煽り文によると「この衣のざくざく感、まるで魚版フライドチキンみたい」だそうな。
へえ面白そうと一瞬納得しかけたのですが
「ちょっと待てよ」
と思い直しました。
投稿者さんの認識では唐揚げとフライドチキンの違いは衣がざくざくかどうかによるみたいな認識っぽい。
言われてみると確かにケンタッキーのもうちのフライドチキンも衣が分厚くてザクザクではある。
そっか味の付け方以外にもそういう違いもあるかと再認識しました。
ちなみに作り方を読むと味付け方法は魚を塩水に浸けて下味を付け更に衣にもその塩水を振りかけて塩味を付けている。
つまり食材、衣両方に味付する唐揚げとフライドチキンの折衷版といった感じ。
とまれ「魚版フライドチキン」のざくざく感を体験したくてさっそく試作しました。
【材料】(1人分)
-調理時間:15分-
- メヒカリ:数尾
- 強力粉:お玉1杯くらい
- 揚げ油:適宜
[塩水パート]
- 水:300g(カップ1.5)
- 塩:6g(小匙1)
【作り方】
- メヒカリは腹を開いて(キッチンバサミを使うと簡単です)ワタを抜き流水で洗います。これを[塩水パート]に半日浸けます。 ※できれば一晩漬け込むと味がしっかりしみます。
- 揚げ油を170度に温めます。待っている間にバットに強力粉を入れてメヒカリを投入しよくまぶします。更に[塩水パート]を片手で掬ってふりかけ強力粉のダマを作る用にしてこれをしっかりメヒカリにくっつけます。
- 揚げ油が温まったらメヒカリを3~4尾ずつ投入して3分いじらずに揚げます。これをひっくり返して更に2分揚げればできあがり。
【一口メモ】
- なるほど、確かにこの衣はサクサクとかカリカリではなくザクザクですね。そして塩気がしっかり利いていて良いつまみになります。ビールが欲しい。
- このレシピのポイントは強力粉を使うこと。粘りの強い衣が作れます。その強力粉でわざとダマを作ってメヒカリにまぶすことで分厚い衣に仕上げることができるのです。
- 比較的低温(170度)で時間(5分)をかけて揚げるので頭からバリバリ食べられますよ。
- 強力粉は少し多めに用意するのが吉なのでどうしても残ってしまいます。残った粉はタッパに移して冷凍庫で保存できますのでまた他の料理に使ってください。