「ブイヤベースって言うと難しそうに聞こえるけど要はフランスの寄せ鍋だから」どこかのシェフがそんなことを言ってるCMを昔観た覚えがあります。

確かにフランス料理を家で作る──
なんていうとハードルが高い気がしますが考えてみればフランス人だって毎日レストランでフルコースを食べているわけもなく、家で自炊している方が圧倒的に多いはずです(たぶん)、それらは全部フランス料理なわけで、作っているのはごく普通のお母さん。
なら僕らにだって簡単に作れないはずがない。

ハードルは全然高くないのです。
ブイヤベースは南フランス、プロバンス地方の海鮮料理。
元々は漁師たちが売り物にならなかったり、売れ残った魚を使って作った鍋料理です。
イタリアのパスタ、ペスカトーレも同じような理由から生まれた料理で漁港あるあるな料理なのかもしれませんね。

フュメ・ド・ポワソンという魚介の出汁をベースにする……
というとこれまた小難しそうに聞こえますが要は「アラ炊き」のことです。
娘がまだ小学生だった頃、自分の誕生日のご馳走に何を作ろうか考えていたら娘がレシピブックを持ってきて「これ作って」と宣う。

レシピブックのタイトルは「絵本からうまれたおいしいレシピ」。
要は絵本に出てくる料理のレシピを集めた本らしい。
その中に「ネコが手をかすレストラン」という絵本の料理「ブイヤベース」載っていてそれが彼女のリクエストでした。
いや、なんで自分の誕生日に娘が食べたいものを作らにゃならんのよ、しかもこれ相当にめんどくさいし──なんて思いながら作ってしまうあたりやっぱ親バカなんだなぁ。
【材料】(3?4人分)
-調理時間:60分-
- 鯛のアラ:1尾分(または旬の白身魚)
- バナメイエビ(大型):10尾くらい
- あさり:1パック
- 白ワイン:120g(120ml)
- にんにく:ふたかけ
- 玉ねぎ:1/4個
- セロリの茎:10cm
- トマト缶:半個(約200g)
- タイム:少々
- (あれば)サフラン:ひとつまみ
- オリーブオイル(炒め用A):4g(小匙1)
- オリーブオイル(炒め用B):8g(小匙2)
- 水:400g(カップ2)
- 塩:2g(小匙1/3)
【作り方】
- 3%の食塩水をボウルに作り底にざるを置いてあさりを重ならないように並べます。これを風呂場など水に濡れても大丈夫な場所に置いて一晩置き砂を吐かせます。 ※ざるの上に並べることで吐いた砂をまたあさりが吸い込むことを防ぎます。 ※あさりは活きが良いと50cmくらい潮を吹きます。床が水浸しになるおそれがありますので風呂場などに置きましょう。電気を消して暗くするとあさりは活発に砂を吐きます。
- 鯛のアラは氷水に晒しておきます。海老は殻を剥いて背わたを取ります。殻も取っておきます。玉ねぎ、セロリは薄切りに、にんにくはみじん切りにします。
- 鍋にオリーブオイル(炒め用A)とにんにくを入れて弱火にかけ香りが立ってきたら玉ねぎ、セロリを加えて弱めの中火でしんなりするまで炒めます。
- 3.の鍋に鯛のアラと海老の殻を加えて3分ほど海老の殻がしっかり赤くなるまで炒めます。これに白ワイン90mlを注いでアルコールを飛ばしながら1分炒めます。
- 4.に水2カップと塩、タイムを加えてひと煮立ちさせます。アクを取ったらサフランを加えて弱火にし、蓋をして30分煮込みます。これを目の細かいざるか裏ごし器で漉します(最後の1滴までしっかり絞りましょう)。 ※サフランはアルミホイルに包んでフライパンで軽く焼くと香りがより際立ちます。
- フライパンにオリーブオイル(炒め用B)を入れて中火にかけます。あさりと白ワイン30mlを加えてすぐに蓋をし、3分酒蒸しにします。あさりの口が全部開いていればOK。
- 鍋に5.のスープ、6.のあさり、海老、トマトを加えてひと煮立ちさせ塩で味を整えればできあがり。
【一口メモ】
- はっきり言ってめちゃくちゃ手間のかかる料理です。けれどうっとりするほど美味しいのです。一度食べたら虜になっちゃうこと間違いなし。そのうっとりを糧にして頑張って作りましょう。
- 今回は諸般の事情でトマト抜きのバージョンを作ってみました。これはこれで美味しかったです。
- 海老やあさりは大ぶりのものがオススメ。ちょっと奮発してでもサイズの大きいものを選びましょう。
- 鯛のアラのお値段は店によってピンキリです。味はさほど変わりませんので何軒か回って安い店を探しましょう。
- サフランは結構高い香草です。けれどこれを使うと味のグレードが跳ね上がります。手持ちがなければ買ってきてでも使うことをオススメします。
- 鯛のアラは煮汁を少し残しておいて水で伸ばし下茹でした大根などと一緒に炊き込みましょう。醤油、酒、味醂、砂糖を1:1:1:1で味付けすればアラ焚きとしてまた楽しめます。

