数年前に胃の病気を患った頃はいろいろ食べるものに制約が出ました。
まず、アルコールは厳禁。
それから刺激物は避けましょう。
刺激物と言うから辛いものがNGなんだなと思っていたら紅茶やコーヒーもダメらしい。
日本茶はOK。
カフェインやタンニンなら両方とも入っているけど何が違うんだろ。
で、回復を早める一助になるかどうかわからないけど薬膳料理を少し勉強してみました。
薬膳って辛気臭いイメージから精進料理に似ているのかなと勝手に思っていたのですが結構真逆の部分があります。
たとえば、精進料理では獣肉を食べることがNGなの以外に五葷(にんにく、ねぎ、玉ねぎ、にら、らっきょう)と呼ばれる野菜もNGです。
理由は精がつく→性欲が出るから。
ところが薬膳料理ではこれらの野菜は普通に使われますし、むしろ特定の薬効を狙って積極的に使われることもあります。
つまり、精進料理はメンタル(修行)を軸にしたアプローチ、薬膳料理はフィジカル(医療)を軸にしたアプローチなのでメリットを見出すものが異なるわけですね。
同じ理由で薬膳料理はスパイスを多用します。
その中にはカレーと相通ずるものも多く含まれているのですが、むしろそれは見方が逆でカレー自体が薬膳を意識したアプローチをしてきたと見るべきなのかもしれません。
で、この料理は五葷、スパイスの両方を使った冬場の冷えに効く薬膳料理だったりします。
【材料】(2人分)
-調理時間:20分-
- 鶏もも肉:1枚(約300g)
- 白ネギ:5cm
- 揚げ油:適宜
[調味料パート]
- おろしにんにく:1かけ分
- 塩:2g(小匙1/3)
- ごま油:4g(小匙1)
- 砂糖:ひとつまみ
- 五香粉:適宜
[衣パート]
- 卵:1個
- 片栗粉:9g(大匙1)
- 薄力粉:9g(大匙1)
[つけダレパート]
- 濃口醤油:18g(大匙1)
- 酢:15g(大匙1)
- 鷹の爪:半本
【作り方】
- 鶏もも肉を食べやすい大きさに切って[調味料パート]をまぶし10分おきます。
- 1.をやっている間に白ネギは縦に細切りにして水に晒し白髪ねぎにします。[つけダレパート]の鷹の爪をキッチンバサミで小口切りにします。[衣パート]、[つけダレパート]を合わせます。工程1.の終了3分前になったら揚げ油を180度に温めます。揚げ上がりを待っている間に白髪ねぎをザルに揚げて水を切っておきます。
- 1.を[衣パート]に浸けて揚げ油に投入し3分揚げればできあがり。お皿に盛り付けて白髪ねぎをトッピングします。食べる時は[つけダレパート]に浸けて頂きます。
【一口メモ】
- 五香粉の香りがエキゾチックな雰囲気を演出していつもの唐揚げと一線を画しています。まずは鼻腔から食欲をくすぐるタイプの一品ですね。
- この料理の段取りポイントは工程1.下味を漬け込む10分間で全ての下ごしらえを済ませましょう。
- この薬膳料理の薬効は「冷え」対策。にんにく、ネギ、五香粉、鷹の爪が体を芯からぽかぽか温めてくれます。