週に1斤、場合によっては2斤の食パンを焼くというのが習慣になってはや十数年が経ちます。
習慣を持続している理由はいくつかあって、経済的であること(1斤の材料費は80円くらい)。
パンを焼くのがけっこう楽しいということなんてものも挙げられるのですがそれ以外にあまり人に言えない理由があったりします。
それは……
いつか異世界に転生したり過去にタイムスリップしたりした時に無双できる!
ファンタジーやSFのジャンルでは異世界や過去の時代に行って現代のテクノロジーや知識を駆使して英雄と崇められるなんてのは定番中の定番なシチュエーションです。
けどね、あれってけっこう無茶な設定なんですよね。
そういうことができる主人公って現代でもそれなりにスペックが高いのです。
凄腕の医者だったり、歴史にやたら詳しくてこれから起きる出来事と年月日まで暗記していたり。
格闘技が黒帯レベルの腕前だったり。
そんなスペックを何も持たない一般人が異世界転生してもできることなんて普通は何もないのです。
けど、粉と水からパンが焼けるという技術を持っていれば少なくとも織田信長の時代に行ってもパンを献上できる!
なんて考えて日々パンを焼いております(天然酵母の作り方とかも習得しないと無理かな)。
ま、僕が一生を終えるまでに異世界転生やタイムスリップを経験することは万に一つもないでしょうが例えば震災などに遭ってお店でパンが買えない生活を強いられる可能性くらいなら十分にありそうです。
そのためにもお店で売っている商品をイチから調理できるスキルというのはけっして無駄にならないと思うんですよね。
魚のさばき方もそういった無駄にならないスキルのひとつだと思っています。
別に板前さんでなくても実は反復練習すれば魚はそれなりに捌けるようになります。
サバやアジのような典型的な形状の魚だけでなくほうぼうのようにちょっと変わった形状の魚でもさばき方を知っていて何度か練習すれば解体してこんな風に唐揚げにするなんてこともできるんですよ。
【材料】(1人分)
-調理時間:15分-
- ほうぼう:1尾
- 片栗粉:適宜
- 揚げ油:適宜
[下味パート]
- 濃口醤油:9g(大匙1/2)
- 酒:10g(小匙2)
- おろし生姜:ひとかけ分
【作り方】
- 包丁の刃先でほうぼうの胴を尾から頭に向かって撫でるようにしてうろこを落とします。(ほうぼうの鱗はうろこ落としでは取りにくいので包丁の刃を使って落とします)
- エラ蓋の付け根から包丁の刃先を入れて頭を半分切り落とします。魚をひっくり返して同じ要領で残り半分を切り落とし頭を持ってひねるようにしながら引き抜きます。ワタが付いてくるので一緒に引き抜いて胴の中を流水で洗います。
- 胴の下半分に包丁目を入れていき中骨から外します。同様に胴の上半分に包丁目を入れていき三枚におろす要領で中骨から外します。同様にもう半身も中骨から外します。
- 骨抜きで3.の骨を抜き一口大に切って[下味パート,に5分漬け込みます。漬け込み終わりラスト2分くらいになったら揚げ油を温め始めます。
- 4.をざるに揚げて水気を切り身の側だけ片栗粉をまぶします(皮の側は片栗粉を付けず素揚げにします)。油が180度に温まったら皮を下にして投入します。1分半揚げたらひっくり返して更に1分半揚げればできあがり。
【一口メモ】
- 皮はカリカリ、身はもっちりとしてめっちゃ旨いです。唐揚げならふぐの上を行ってると僕は思いますよ。
- さばき方が面倒に感じるかもしれませんが慣れれば三枚おろしと大差ない手間でさばけます。巧くなるコツはたった一つ。何度も練習して慣れること。ぜひぜひチャレンジしてみてください。
- 見た目からかさばき方がわからないからかホウボウは比較的安価で売られています。今回も2尾で100円。この1皿は50円で作ったお惣菜です。
- 醤油の代わりに塩をまぶして塩唐揚げにしても美味しいですよ。