どこか遠くへ行きたいな。
人は日常生活に倦んでくるとそんなことを考えたりします。
「よし、自分探しの旅に出よう」なんて言ってホントにどこか遠くへ行っちゃう人もいっぱいいます。
ま、ここでいう「自分探し」の前提は「今の自分はホントの自分じゃない」という想いがあってホントの自分はこんな日常を送ってるわけじゃないんだなんて言い聞かせるところから始まっています。
けど、現実は探さなくても自分はここにいるって誰もがわかっているのですがw
だから旅の目的を設定するとすれば「自分探し」ではなく、しばし「自分忘れ」をするためとするのが正しいのではないかなと僕は思っています。
けど、日々の仕事に忙殺されてその旅行すらままならない人もたくさんいます。
そういう方におススメしたいのが「家庭内旅行」。
例えば……朝ごはん。
いつものトーストを止めて、白いご飯にインスタントじゃない味噌汁。
塩鮭、生卵、焼き海苔、できれば香の物を少々用意します。
たったそれだけのことで旅館の朝食気分を味わえるという……。
…………。
なんか書いてて空しくなってきた。
やっぱホントに旅行に行きたいな。
とまれ、ここに書いたのは誰もがイメージする旅館の朝食の定番メニューです。
卵かけご飯に味噌汁は外せないところですがおかずと言えばやっぱ塩鮭じゃないでしょうか。
最初から味が付いているので調理も簡単。
焼いたらすぐ出せる──なんて旅館の厨房にも優しいアイテムです。
けどね、塩鮭の実力は何も和定食にとどまらないのです。
この料理のようにイタリアンにアレンジしてもなんの違和感も覚えないおしゃれな一皿にだってなるんですよ。
【材料】(1人分)
-調理時間:18分-
- スパゲティ:100~120g
- 塩鮭:1切れ
- しめじ:数本
- にんにく:ひとかけ
- 鷹の爪:半本
- オリーブオイル:4g(小匙1)
- 粗挽きブラックペッパー:少々
[あんかけパート]
- 水:120g
- 干し貝柱スープの素(なければ鶏がらスープの素):2g
- ホワイトペッパー:少々
- 水溶き片栗粉:6g分
[茹で汁パート]
- 水:600g(カップ3)
- 塩:7g
【作り方】
- 塩鮭は魚焼きのグリルで両面こんがり焼きます。焼けたら皮を剥ぎ、粗ほぐしして骨を取ります。
- 1.をやっている間にしめじは小房に分けます。にんにくは厚めのスライスにします。鷹の爪は小口切りにします。[茹で汁パート]をひと煮立ちさせておきます。
- スパゲティを[茹で汁パート]に入れて規定時間-1分茹でます。
- 3.をやっている間にフライパンにオリーブオイル、にんにく、鷹の爪を入れて弱火にかけます。香りが立ってきたら鮭と[あんかけパート]の水溶き片栗粉以外を加えてひと煮立ちさせます。これに水溶き片栗粉を加えてとろみを付けます。
- 4.と並行して鮭の皮をパスタを盛り付ける皿に入れ電子レンジの500ワットで1分半チンします(カリカリになります)。これをキッチンバサミで粗みじんに切っておきます。
- 茹で上がったスパゲティを湯切りして皿に盛ります。その上から4.をたっぷりかけ鮭の皮と粗挽きブラックペッパーを散らせばできあがり。
【一口メモ】
- 口に入れるとにんにくの風味がぼわっと広がります。超豪華なペペロンチーノって感じのパスタですね。
- 調味の加減は塩鮭の塩辛さで決まります。塩鮭は甘塩がおススメ。焼いたらちょっと味を見て思ったより塩辛いようであれば[茹で汁パート]の塩の量を減らしてください(完全に塩を抜いてもOKです)。
- 鮭を焼く。パスタを茹でる。餡を作る。鮭の皮をチンする──このレシピは並行作業のオンパレードです。手を休めることなくコンロの口数をフル活用して段取り良く仕上げましょう。
- お好みで小松菜や青梗菜など菜の花の仲間の葉野菜を炒めて添えれば見た目も鮮やかで栄養満点の皿になりますよ。