僕は長いこと柑橘類の大半が苦手でした。
食べられるのはこたつの上のかごに入っているみかん(いわゆる温州みかん)、オレンジ、ネーブルくらい。
それ以外の苦みのある柑橘系、グレープフルーツなどは大の苦手で口に入れるとえずいてしまって食べられたものではありませんでした。
生理学的には嘔吐(えずく)という現象は、脳の嘔吐反射中枢が刺激されて起こるのだそうです。
どんな時に刺激されるかと言うと胃に有害物質が入った時に脳に信号が送られるらしい。
つまり僕は柑橘系の苦い果汁を有害物質と認識して拒否反応を示していたようです。
そんな柑橘類の中でもレモンはちょっと特殊な位置づけにありました。
そのまま齧ると苦みを感じてやっぱりえずくのですが水などに溶かすと酸味が勝ってどちらかというと好ましいフレーバーに感じるのです。
更に甘みを加えたレモンスカッシュやレモネードなんかは大好物でした。
「って、なんかケーキは別腹って言われているような気がする。グレープフルーツが苦手というのも気の持ちようなんちゃうん」
といったツッコミが聞こえてきそうです聞こえなかったことにしよっと。
とまれ僕にとってレモンは苦みはあるけどどちらかというとウエルカムな柑橘類でした。
飲み物以外でも若鶏の唐揚げに絞るのもOK派ですし、この料理のように麺類のつゆなどのスープ系に入れるのもけっこう好きかな。
中華麺が定番な気がしますが和蕎麦に置き換えてもけっこうイケる夏のご馳走だと思っています。
ちなみに──子供の頃はあんなに苦手だったグレープフルーツも今では普通に食べられます。
それどころかキリンの缶チューハイ「氷結シリーズ」ではグレフルが一番好きなフレーバーだったりして。
って、そんなことを言うから「はいはい、どうせケーキは別腹なんでしょ」なんて言われるんだろうなぁw
【材料】(1人分)
-調理時間:12分(鶏肉を漬け込む時間は含めていません)-
- 袋入りラーメン(塩味):1袋
- 鶏むね肉:50g
- オクラ:2本
[鶏肉の下味パート]
- ポン酢醤油:15g(大匙1)
[スープパート]
- 水:袋入りラーメンに記載の量の半分
- 袋入りラーメン添付の粉末スープ:1/2袋
[仕上げパート]
- レモン果汁:10g(小匙2)
【作り方】
- 鶏むね肉は観音開きにしてビニール袋に入れ[鶏肉の下味パート]を加えて冷蔵庫で30分漬け込みます。
- 1.を漬け汁ごとフライパンに入れてごく弱火にかけます。7分焼いたらひっくり返して更に3分焼きます。これをまな板に移し冷めたら食べやすい大きさに切っておきます。
- 2.の工程の終了に合わせて小鍋に[スープパート]と小口切りにしたオクラを合わせてひと煮立ちさせておきます。別鍋で麺を茹でます(茹で汁は分量外)。
- 丼に[仕上げパート]を入れます。これに湯切りした3.の麺を加え[スープパート]を注ぎます。鶏むね肉をトッピングすればできあがり。お好みで粗挽きブラックペッパーを振って戴きましょう。
【一口メモ】
- なんか夏っぽい料理が食べたくなってとある8月のランチタイムに作りました。ラーメンスープを塩レモンテイストにするだけでなくトッピングの鶏肉にもポン酢を使って柑橘風味の酸味を強化しているところがポイントです。
- 具材はありあわせでOKですができれば夏野菜を使うと季節をより感じられると思います。このレシピではオクラを使っていますが意外なところではスライスしたトマトを使うと風味が変わってまた楽しいと思います。あと揚げ焼きした茄子なんかもありだな。
- [仕上げパート]のレモン果汁を柚子果汁に変えると風味が変わってまた楽しいですよ。あるいはレモン果汁は据え置きで柚子胡椒を小匙1/2ほど加えると柑橘系の風味が複雑になります。