週末に食べ歩きをするという習慣がついたのは横浜に単身赴任して数年経った頃のことです。
きっかけは何だったか忘れてしまいましたがさすがに毎日自炊という一人暮らし生活に飽きが来て「人が作った料理が食べたい」という欲求が働いたからじゃないかな。
食べ歩きといってもチョイスするのは一食1000円前後のリーズナブルなランチがほとんど。
自然と選ぶのはカジュアルなランチを供するお店ばかりになりました。
定食屋さん、ラーメン店、カレースタンドに街中華、ビストロにエスニックのお店などなど。
基本的に安価で飾らない料理がウリなのですが味は本格派な店も多く
「いや、この味ならもっと単価を上げても良いのでは」
なんていらぬことを考えたりしましたっけ。
味だけでなくサービスにも工夫を凝らしているお店がたくさんありました。
過日、家の近所に中華飯店を発見。
そういえばここは行ったことがなかったな──と考えつつ暖簾をくぐってみました。
酢豚定食というのを頼んだのですがご主人がひとこと
「白いご飯と炒飯どっちにする?」
と訊いてこられました。
どいうこと? と聞き返すと
「うちは白いご飯と炒飯、値段変わらずで選べるねん」
とのたまう。
いや、白いご飯と炒飯じゃ作る手間も材料費も全然ちゃいますやん。
と思いつつ、遠慮なく炒飯を頼みました。
こういう心意気のお店に出会えるから食べ歩きはやめられないんですよね。
とはいえ、お値段の話はさておいても僕は炒飯などの味のついたご飯が大好きです。
家でも頻繁に作るので炒飯系レシピの手控えは44品にもなりました。
そして記念すべき45品目はこれ。
先日、お漬物を使った炒飯を試作してみたのです。
【材料】(1人分)
-調理時間:10分-
- ご飯:1膳分
- 卵:1個
- 奈良漬け:30g
- 大葉:1枚
- サラダ油:12g(大匙1)
- 酒:5g(小匙1)
- 粗挽きブラックペッパー:少々
- 刻み葱:少々
[調味料パート]
- 濃口醤油:6g(小匙1)
- ごま油:4g(小匙1)
【作り方】
- 奈良漬けは5mm角の賽の目切りにします。大葉は千切りにします。卵はよくほぐしておきます。
- 中華鍋かフライパンにサラダ油を入れて強火にかけ煙が立つまで温めます。これに卵を加えてさっと混ぜ更にご飯を加えて卵と和えながらパラパラになるまで炒めます。
- 2.に奈良漬けと酒を加えてよく混ぜながら炒めます。鍋肌から[調味料パート]を流しいれてざっと混ぜて火を止め、大葉を混ぜ込みます。
- 3.を皿に盛り、刻み葱を散らして粗挽きブラックペッパーを振ればできあがり。
【一口メモ】
- 奈良漬けの甘みが前面に来る! そして酒粕の持つ濃厚なアルコール風味。これは好き嫌いが分かれそう。ただ、ハマるとヤミツキになっちゃいます。
- 具材は奈良漬けのみが良さげ。お肉やツナなどを加えるとうるさくなって味を損ないそうです。
- もちろんしらふで食べても良いのですがどっちかというと飲み屋の肴に向いてそうな1皿じゃないかなという気もするな。