料理の名前の中にはどストレートなものや大した意味はないんだけど……なんてものもあるようです。
たとえば北アフリカあたりの料理のネーミングはシンプルで主食材の名前がそのまま料理名になっているものが多くあるそうです。
一例を挙げるとバミアは現地の言葉で「オクラ」のこと。
トマトとオクラの煮込み料理であるこの料理は日本語でいうとまんま「オクラ」という料理なのです。
日本のファミレスのメニューに並んでいる「北海道馬鈴薯のほくほくなんちゃら」なんて料理名と足して2で割れば良いのにと思っちゃうシンプルさですね。
あるいは日本でも知名度が高いハワイの「ロコモコ」はハンバーグと目玉焼きが載ったご飯物ですがロコもモコもこれらの料理とはなんの関係もありません。
ロコはイカレタ奴、クレイジーな奴という意味のスペイン語からモコは混ぜるとか入り乱れるといった意味のハワイ語から来た造語と言われています。
けど、結局それほど深い意味があるわけでもなくなんとなく語呂が良いじゃんという理由で定着したらしい。
タイの名物料理トムヤムクンもこれと似た経緯で付いたネーミングです。
この料理名は3つの単語から成り立っていてトムは煮る、茹でる、ヤムは混ぜる、クンは海老を指します。
つまり「煮てよく混ぜた海老の煮込み」というほどの意味になるのですが実際にはトムヤムという2語の語呂が良いのでセットで使われるようになっちゃったみたい。
ちなみに鶏肉はタイ語でガイと呼ばれますが海老の代わりに鶏肉をトムヤムスープに入れた料理はトムヤムガイになります。
娘が最近このトムヤムクンを手軽に作れるトムヤムペーストにハマっておりまして「炒飯に使っても美味しいよ」というので試しにこんな料理を作ってみました。
【材料】(1人分)
-調理時間:7分-
- ご飯:1膳分
- 卵:1個
- シーフードミックス:50g
- にんにく:ひとかけ
- サラダ油:12g(大匙1)
- (あれば)パクチーの葉:数枚
[調味料パート]
- トムヤムペースト:9g(大匙1/2)
- ナンプラー:6g(小匙1)
- 砂糖:3g(小匙1)
【作り方】
- 卵はよく溶きほぐしておきます。シーフードミックスは小さめに切っておきます。にんにくはみじん切りにします。
- 中華鍋かフライパンにサラダ油を入れて強火にかけ煙が立つまで熱します。これに卵を入れてさっとかき混ぜ素早くご飯を加えて絡めます。そのまま強火でご飯がパラパラになるまで炒め、一旦皿に取ります。
- 2.ににんにくを加えて中火にかけ香りが立ってきたらシーフードミックスを加えてさっと炒めます。
- 3.に2.のご飯と[調味料パート]を加えてよく混ぜながら水気がなくなるまで炒めればできあがり。お皿に盛って手持ちがあればパクチーの葉を飾ります。
【一口メモ】
- ガツンとくる辛さとレモンに似た清涼感のある酸味が口いっぱいに広がります。普段食べている中華の炒飯とは別物でこれはクセになりそう。
- 具材は海老などのシーフードがおすすめですが鶏肉や豚バラ肉を使っても美味しいですよ。
- パクチー(コリアンダー、香菜)は独特の匂いがあって好みが大きく分かれます。一名カメムシソウなんて呼ばれたりもしてダメな人にとってはとことんダメ。なので購入する際は八百屋さんでこっそりに匂いを確かめてからお財布の口を開いてください。
- トムヤムペーストは煮込んでスープにするものという先入観があったのですが炒め物に使っても面白いということを改めて知りました。