2020年、まだ横浜で暮らしていた頃のブログから。
コロナ禍の影響でステイホームを余儀なくされたこともあってケータリングサービスの需要がぐっと伸びているようですね。

うちの娘も「いっぺん、ウーバーイーツを使ってみたい」とか言っていましたが、過日僕の留守中に冷蔵庫に見知らぬ飲料など増えていたので念願かなって利用したようです。
便利な世の中になったよなぁと感心することしきり……
って、今更じゃん。
別に食べ物の宅配は21世紀の専売特許じゃありません。
昭和の昔から脈々と続いていた文化です。

おばけのQ太郎やサザエさんなんかでも時々、そんなサービスを利用しているシーンがあった気がします。
その名も──店屋物(てんやもの)。
昭和の頃の宅配サービスは個人でやっている料理店が電話で注文を受けて店で調理をし、それを自転車などで配達するというシステムが主流だったのでこう呼ばれていました。
昭和のアニメではざるそばを何段も肩に担いで器用に自転車を運転するおじさんのシーンがあったりしましたっけ。

岡持ちという料理を運ぶための専用の箱も考案されました。
その究極の姿がスーパーカブの後ろに取り付けた岡持ちじゃないかな。
蛇腹のクッションが付いていてガタガタの道を運転しても丼のつゆがこぼれないよう衝撃を吸収する機構になっていました。
当時の店屋物のメニューの主流は丼と麺類。

麺類ならラーメンなんかも定番でした。
丼の定番は玉子丼や親子丼。
更にちょっと気合を入れて奮発したメニューと言えば──そう牛肉と卵という親子関係のない具材同士を使った丼。
他人丼なのです。
【材料】(1人分)
-調理時間:6分-
- ご飯:1膳分
- 牛肉:100g
- 卵:1個
- 玉ねぎ:1/4個
- エリンギ:半本
- バター:10g
[出汁パート]
- かつおだし:50g(カップ1/4)
- 濃口醤油:27g(大匙1.5)
- 酒:15g(大匙1)
- 味醂:12g(小匙2)
- 砂糖:6g(小匙2)
【作り方】
- 牛肉は食べ易い大きさに切ります。卵はざっくり溶いておきます。玉ねぎは櫛形にざっくり切ります。エリンギは5mm厚の輪切りにして更に半月に切ります。 ※卵は溶き過ぎないように黄身と白身が混ざらない程度にほぐします。黄身と白身は固まる温度が異なるためまざると硬くなってとろっとした食感がなくなるのです。
- フライパンにバターを入れて中火にかけます。バターが融けて焦げ目が付き始めたら牛肉、玉ねぎ、エリンギを加えて肉の色が変わるまで炒めます。 ※エリンギにしっかりバターの脂を吸わせましょう。
- 2.に[出汁パート]を加えてひと煮立ちさせます。弱火にして蓋をせず3分煮込みます。これに溶き卵を加えて中火にもどし白身が色づく程度まで火を通したら火を止めます。 ※卵を加えたらいじらないこと。工程1.で書いたとおり黄身と白身が混ざると硬くなってしまいます。
- ご飯を丼によそい3.をたっぷりかければできあがり。
【一口メモ】
- 焼き肉を食べている! って気分になれる一杯です。やっぱり煮込み料理の牛丼とは別物でぜいたくな気分。
- バターをたっぷり吸ったエリンギが食欲をそそります。昭和の丼にはなかったアイデアですがちょっと進化しているようで嬉しい。
- 他人丼の定義は卵の親である鶏肉以外の肉と卵を使った丼ですので豚肉を使っても他人丼です。もっといえば鹿肉を使っても兎でも熊でも他人丼です(たぶん)。けど、僕の中では牛肉を使うというイメージが強くこれ一択かな。
- 卵を溶き過ぎないというコツは親子丼でも共通するコツです。ぜひやってみてください。
- お好みで七味を振っても美味しいですよ。

