俗にひつまぶしは「名古屋めし」のひとつと言われていますが「名古屋めし」という言葉が使われたのは名古屋の外食チェーン「ゼットン」が東京進出した翌年の2001年。
ひつまぶしが生まれたのは明治または大正時代と言われていますのでちょっと違和感を覚えないでもないです。
余談ですがゼットンの名前の由来は「舌で味わいのどで呑む(Foods&Drink)」=「舌呑(ぜっとん)」から来ているそうです。
閑話休題、ひつまぶしは特定の料理、調理法を指すものではなく鰻の蒲焼を味変させながら楽しむ「食べ方」の名称です。
型くずれしたり端切れになった鰻を捨てるのはもったいないという視点からまかないにしたのが発端とも言われています。
あるいは養殖技術が誕生する前はうなぎに個体差があり太い鰻は固くて客に出せなかったので捨てるのももったいないからまかないにしたとも言われています。
手早く焼くと臭みが残るので薬味を加えてその匂いを消したのが今あるスタイルの始まりなのだとか。
時代は下って、鰻に限らず蒲焼風にした料理をご飯に載せ薬味を加えたりお茶漬けにして食べるスタイル全般を今では「ひつまぶし」と呼ぶようになっています。
【材料】(2人分)
-調理時間:5分-
- ご飯:食べたいだけ
- 秋刀魚の蒲焼(市販品または缶詰):2尾
- 酒:15g(大匙1)
- 薬味(焼海苔、山葵、針生姜、刻みネギ、ごまなど):適宜
- ほうじ茶:適宜
【作り方】
- 秋刀魚の蒲焼を耐熱皿に並べて酒を振りかけラップを掛けます。これを電子レンジの500ワットで2分チンします。
- 1.を細かく刻みます。茶碗にご飯をよそい蒲焼を載せて食べます。更に薬味を加えて味変を楽しみます。〆はほうじ茶をかけてかきこむように頂きます。
【一口メモ】
- 薬味によって蒲焼の風味が変化していくのが楽しいです。お茶漬けにすると蒲焼のタレがお茶に溶け込んでいくのでじわっとまた味偏するのが良いですね。
- 市販品を使うと料理とも呼べないほど簡単にできてしまいます。なにげに料理の作り方じゃなくて食べ方の解説を書いたのは初めてかもしれない^^;
- 美味しく食べるコツはご飯を小盛りにして何度かおかわりをしながら食べること。大盛りにするとそのビジュアルから満腹中枢がブレーキをかけていろいろな味が楽しめなくなります。
- お茶の代わりに鰹出汁などだし汁を挽き、少量の醤油、酒を加えたものをかけてだし茶漬けにしても美味しいですよ。