「生の魚を食べるとはなんてクレイジーなんだ」ほんの一昔前の欧米の人は僕らが寿司や刺し身を食べるのを見てそう言っておりました。
それが今ではその旨さの虜になって一大ブームが起きています。
日本に観光に来たからには本場の寿司を絶対食べなきゃと考えている人たちも多いんじゃないかな。
「ただの食わず嫌いじゃん」と嘲笑うなかれ。
ほんの一昔前の日本人も似たようなことを考えていたんですから。
「生の野菜を食べるとはなんてクレイジーなんだ」って、戦後しばらくくらいまでは多くの日本人がそう考えていたのです。
明治になって洋食文化が入ってきてお店ではサラダもメニューに載っていましたが、家庭の野菜料理は火を通すものばかり。
野菜を生食する文化は根付いていませんでした。
野菜の生食が広まったのはGHQの指導の元、農薬による害虫駆除が徹底されてから。
たぶん三丁目の夕日の時代以降のことです。
ま、農薬の功罪は一旦置いておいてサラダの文化は家庭の食卓に歓迎されました。
野菜を切って出来合いのドレッシングをかけるだけという手軽さ。
加えて同じ材料でもドレッシングを変えるだけで違う味が楽しめるバリエーションの豊富さがウケたのでしょう。
更にサラダに使われる材料は野菜だけにとどまらず昔からあった和食材へも広がっていきます。
特に豆腐はクセがなくサラダのボリューム、満足感をアップしてくれる便利なアイテムとして和風サラダにはよく使われる食材だと思います。
【材料】(2人分)
-調理時間:15分-
- 木綿豆腐:1丁
- 胡瓜:1本
- 塩:少々
- 乾燥わかめ:5g(大匙3)
- 鰹節:ひとつまみ
[ドレッシングパート]
- 梅干し:2粒
- 濃口醤油:6g(小匙1)
- 味醂:12g(小匙2)
- はちみつ:7g(小匙1)
- ごま油:4g(小匙1)
- 塩:少々
【作り方】
- 豆腐をキッチンペーパーでくるんで耐熱皿に載せ電子レンジの500ワットで2分チンします。キッチンペーパーを取り替えてザルに載せ(熱いので火傷に注意)、上から重石をして10分水切りします。
- 1.をやっている間に[ドレッシングパート]の梅干しの梅肉を種から外し細かく叩きます。これを[ドレッシングパート]の残りと合わせてドレッシングにします。
- 胡瓜は軽く塩を振って手でまな板に押し付けるように転がして塩もみします。更に薄くスライスします。わかめは水に5分浸けて戻し、ザルに揚げて水気を切ります。
- 豆腐をさいの目に切り、胡瓜、わかめと合わせて[ドレッシングパート]と和えます。仕上げに鰹節を振ったらできあがり。
【一口メモ】
- 梅肉の酸味とはちみつの甘味が合わさってほんのり甘酸っぱいサラダに仕上がりました。初夏の熱気を孕んだ午後に似つかわしい一品です。
- 時間に余裕があれば冷蔵庫で冷やしてから頂きましょう。
- 微塵に切った茗荷や生姜を加えると清涼感が増しますよ。
- 動物性のものもほしいなという場合は茹でたささみを細かく裂いたものを加えるか手っ取り早くツナ缶を使ってください。その場合は[ドレッシングパート]
- の量を少し増やして味を整えましょう。