フランスの東端。
スイスやドイツのすぐ近くにアルザス地方というエリアがありましてそこの名物にベックオフ(ベッコフと表記されることもあります)という煮込み料理があります。
この料理はしばしばパン屋風と冠が付くことがあります。
なんでパン屋風かというと昔は各家庭にオーブンなんかなかったので村のパン屋さんに鍋ごと持ち込んで窯に入れておいてもらったらしい。
で、教会に礼拝に行って(平気で3時間とかかかるめっちゃ長い礼拝だったらしい)帰りに鍋を受け取って帰るとぐつぐつよく煮こまれた塩梅になっていたとか。
そういえば記憶がイマイチあいまいなのですが料理の鉄人で牛ほほ肉をテーマ食材にした際もそんなことを言っていたかも。
ほほ肉を柔らかく煮こむのにはとても時間がかかる。
朝、野良仕事に出る前にストーブに鍋を載せておけば日暮れ時に畑から帰ってくると絶品の煮込み料理が食べられたなんて解説があった気がします。
ポッカコーポレーションの看板メニューのひとつ「じっくりコトコト煮込んだスープ」シリーズも似たコンセプトですよね。
名前からして、
「良い出汁が挽けている」
「具材がとろっとろに柔らか」
なんてイメージが湧きます。
この料理もそれと似た仕掛けを施しています。
野菜のスープを煮立たせておいて素早くバスタオルで何重にもくるむ。
そしたら夕方のウォーキングにGo!
1時間後に帰宅した頃には良く煮こまれたスープが勝手にできあがっているという。
パン屋に預けたり、ストーブに載せておいたりした後はほったらかしなのに美味しい料理ができている──そんな先人の知恵はぜひとも受け継がねば。
それに家で美味しいスープが待っていると思えばウォーキングの足取りも軽くなるというものです。
【材料】(1人分)
-調理時間:15分-
- 塩鮭:2切れ
- オリーブオイル:4g(小匙1)
- 根菜類:大根、人参、じゃがいもなど
[スープパート]
- 水:400g(カップ2)
- 塩:3g(小匙1/2)
- コンソメの素(顆粒):小匙1/2
- ブラックペッパー:少々
- タイム:少々
【作り方】
- 塩鮭は魚焼きのグリルでこんがり焼きます。根菜類は食べやすい大きさに切ります。
- 鍋にオリーブオイルを入れて中火にかけこれに根菜類を加えて2分しっかり炒めます。更に[スープパート]を加えて沸騰させ素早くバスタオルで3重くらいにくるみます。このまま1時間ほど放置します。 ※バスタオルにくるんだ後は他の家事をしていても良いですし火の気はないのでお出かけしても構いません。
- 2.のバスタオルを解いて鍋をコンロに戻し食べやすい大きさに切った鮭を加えて3分煮ればできあがり。
【一口メモ】
- 野菜がうっとりするくらい柔らかくなっています。こんがり焼けた鮭も良いアクセント。なんかほぼほったらかしで作った料理なのにこの仕上がりはずるい気がするw
- クーラーボックスをお持ちならバスタオルでくるんだ鍋を入れておくと更に保温効果はアップします。頻繁に煮込み料理を作るなら専用の保温鍋を購入するのもありかな?
- 鮭の代わりに鶏肉を使っても美味しくできますよ。あと根菜以外に玉ねぎやキノコ類を入れても美味しいです。