子供の頃は「嫌いな食べ物」がたくさんありました。

中には「この世から滅びてしまえば良いのに」と思うほど嫌で嫌でたまらない食べ物もありました。
それでもそういった料理も時々、食卓に上って「残さず食べなさい」と言われるのが僕の子供時代の日常でした。
「好きなものだけを好きなだけ食べられたら良いのに」
それはささやかだけとわりと切実な僕の夢でした。

それが近頃、スーパーなどで焼き肉だのピザだのをかごに満載しているお兄ちゃんを見かけたりすると「おいおい、それじゃあかんだろ」なんて心のなかでそっとつぶやいたりするのです。
特にそのかごの中身の結果を体現したようなご立派な体型をしているとなおのこと。

よけいなお世話と思いながらもそう思わずにはいられない──
つくづくおっさんになったなぁ^^;
嫌いな食べ物も残さず食べることが子供の成長にとって大切だと考えて母が叱ってくれていたんだなぁと改めて感謝しています。
はい。

けどね、食材が持つ栄養素は調理法によって変わるわけではありません(熱を加えると分解しちゃう栄養素とかはありますが)。
だったらより美味しい料理にして頂くのが食材に対する礼儀だとも僕は思うのです。
おせちに入っている「たたき牛蒡」は嫌いとまではいかないけれど進んで箸が伸びる料理ではありませんでした。
けど、こんなふうにアレンジしたら子供の僕でもガツガツ食べていたんじゃないかなぁと今更ながらに思います。
【材料】(2人分)
-調理時間:18分-
- ごぼう:半本(細いやつなら1本)
- ツナ缶:1缶
[茹で汁パート]
- 酢:15g(大匙1)
- 水:ごぼうがひたひたに浸かるくらいの量
[調味料パート]
- すりごま:大匙1
- 濃口醤油:12g(小匙2)
- 酢:10g(小匙2)
- 砂糖:6g(小匙2)
- オイスターソース:6g(小匙1)
- ごま油:4g(小匙1)
- おろし生姜:ひとかけ分
【作り方】
- ごぼうは3cmくらいのぶつ切りにして水(分量外)を張ったボウルに入れて10分晒します。[茹で汁パート]を小鍋に入れてひと煮立ちさせておきます。
- ごぼうをザルに揚げて1.の小鍋に投入し5分茹でます。茹で上がったらザルに揚げて水気を切りまな板の上に並べてすりこぎなどで叩いて繊維を壊します。
- ごぼうを手で裂いて器に入れ、[調味料パート]とツナ缶を油ごと加えよく和えればできあがり。
【一口メモ】
- めっちゃ中華風味になっていて美味しいです。加えてツナがまぶされている! これは子どもたちが喜びそうな1品だ。
- 汁気の多い料理ですのでお弁当などに詰める場合は水気をよく切ってください。あるいは水溶き片栗粉でとろみを付けちゃうのもありです。
- もう1品ほしい時にごぼうを常備していればすぐ作れる料理なので覚えておくと便利ですよ。
- 加えて肉料理がなくて寂しい夕飯に出せば夕飯がちょっと賑やかになります。

