僕が初めて牡蠣を食べたのは大学生になってからだったと思います。
多くの人がそうであるように生まれてから家を出るまで、口にする食材は母親が買ってきたものに限定されます。
うちの母は牡蠣を調理することがほとんどなかったように思うのです。
僕は大学時代を岡山で過ごしたのですが広島の隣県で瀬戸内海に面している彼の地は牛窓を始めとして牡蠣の名産地がたくさんあるのです。
そこで僕は牡蠣酢と出会いました。
お店によっては酢牡蠣と呼ばれる向きもありますが馴染みの居酒屋のお品書きは牡蠣酢となっていました。
たちまち牡蠣酢の虜になった僕は牡蠣といえば生で食べるものと思っていました。
しぐれ煮など火を通した牡蠣を食べるようになったのは社会人になってだいぶたってからだった気がします。
それでも最初のうちは和風の料理ばかりでした。
なので台湾の牡蠣のオムレツと出会ったときは衝撃でしたね。
味もさることながら「あ、牡蠣って和食の専売特許じゃないんだ」と改めて気付かされたのがショックでした。
考えたら当たり前、不思議の国のアリスにだって牡蠣は登場しますからヨーロッパ人だって牡蠣を食べているのです。
で、横浜にいた頃の話。
その日は久しぶりに大船にお出かけ。
牡蠣がたっぷり入ったパックが安かったので衝動買い。
和食ばかりでは芸がないのでこんな料理を作ってみました。
【材料】(2人分)
-調理時間:10分-
- 牡蠣:150g
- 酒:7g(大匙1/2)
- 片栗粉:適宜
- 青梗菜:1株
- サラダ油:12g(大匙1)×2
[酒蒸しパート]
- 酒:15g(大匙1)
[調味料パート]
- オイスターソース:12g(小匙2)
- 濃口醤油:9g(大匙1/2)
- 砂糖:4g(大匙1/2)
【作り方】
- 牡蠣はザルに揚げて流水でよく洗います。キッチンペーパーで水気を拭き取り、酒を振っておきます。青梗菜はざく切りにして茎と葉に分けておきます。
- 中華鍋かフライパンにサラダ油大さじ1を入れて強火にかけます。牡蠣に片栗粉をまぶして投入し焼きます。焼き色が付いたら一旦取り出します。
- 2.の中華鍋(またはフライパン)にサラダ油大さじ1を足して中火にかけ青梗菜の茎を投入して1分ほど炒めます。これに[酒蒸しパート]を加えて蓋をし、2分蒸し焼きにします。
- 3.の蓋を取って青梗菜の葉を加えてさっと炒めます。牡蠣を戻して[調味料パート]を加え中火で絡ませるようにさっと炒めればできあがり。
【一口メモ】
- めっちゃ濃厚な牡蠣の風味が楽しめます。牡蠣をオイスターソースで炒めるのってどうよと思ったのですが美味しいから全然ありですね。
- 牡蠣は熱を通すと身縮みするので強めの火加減で手早く火を通すのがコツです。青梗菜は茎が硬いので先に炒めて酒蒸しで柔らかくしています。
- 牡蠣は加熱処理用のものを使いましょう。豆知識ですが生食用と加熱処理用の違いは牡蠣の鮮度ではなくどこで獲れたかで決まるそうです。へえ。