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中華・点心

水菜の中華炒め

僕がコンピュータの会社に就職して社会人になったのは1988年。

まだ、インターネットどころか電子メールすら普及していない時代でした。

そんな時代なので、ホストコンピューターのOSでバグが見つかった場合、その修正パッチ(バグを修復するプログラム)は磁気テープに入れて搬送するしかありませんでした。

「さきほど、社内便で送りましたので、明後日くらいには着くと思います」

なんて会話が電話で交わされる、ある意味のどかな時代でした。

それでも緊急性の高い修正だとそんなに待っていられないので、「新幹線メール」というサービスを利用していましたね。

案外知られていないのですが、新幹線は実は物流サービスも受けているのです。

東京駅で申し込むと、3時間後くらいには新大阪駅に磁気テープが到着するという仕組みになっていました。

さらに急ぐときはどうするか──。

修正内容をFAXで送付し、それを受け取った僕ら現場のSEが直にホストコンピューターに入力するという荒業を使っていました。

修正内容といっても、16進数の羅列がずらずらっと並んだ紙切れです。

それを二人がかりで一文字ずつ読み合わせながら入力するという、なんともアナログな作業でした。

一文字でも入力ミスをすると、二度とホストコンピューターは起動しないかもしれない

──そんな恐怖に、僕らはよく耐えたものだと、今振り返っても思います。

なので、電子メールが普及して、パッチが添付ファイルとして送られてくるようになった時は、急に未来が来た気がしました。

時短、ここに極まれり!

って思ったなぁ。

料理の世界でも、長い歴史の中で時短との闘いが繰り広げられてきました。

圧力鍋は煮込み料理の時間を飛躍的に短縮しましたし、電子レンジは一瞬で凍った料理を熱々にしてくれます。

お湯をかけたら3分で料理ができるカップ麺が登場した時は「時短、ここに極まれり!」なんて思ったものですが、お湯を沸かす手間すらいらない冷凍食品&電子レンジのコンビネーションは、それすら凌駕している気がします。

ともあれ、日々雑用に追われるのが家事の常。

料理にかかる時間が短いのはありがたいことですが、時短の技はレンジなど文明の利器の専売特許ではありません。

この料理のように、ちょっとした工夫を凝らせば、カップ麺も真っ青な調理時間で1品作れたりするんですよ。

【材料】(1人分) 

調理時間:3分-

  • 水菜:半株
  • 鶏がらスープの素:小さじ1/2
  • にんにく:ひとかけ
  • ごま油:4g(小さじ1)
  • 鷹の爪:半本

【作り方】

  1. 水菜をざく切りにして鶏がらスープの素とよく和えます。にんにくはスライスします。鷹の爪は小口切りにします。
  2. 中華鍋かフライパンにごま油、にんにく、鷹の爪を入れて弱火にかけます。香りが立ってきたら水菜を加えて中火にし、30秒炒めたらできあがり。

【一口メモ】

  • 鶏がらスープの素、にんにく、ごま油という香り立つアイテムが食欲を刺激します。鷹の爪のピリ辛も良い感じ。あっという間に食べてしまいました。
  • 水菜を鶏がらスープの素にまぶしておいて、ごま油で30秒炒めたら完成。材料を切ったら、あとは30秒炒めるだけ! カップ麺も真っ青の時短クッキングです。忙しい日の強い味方ですよ。
  • 水菜をあり合わせの野菜や茸に置き換えても作れます。人参や蓮根など火の通りにくい野菜は、あらかじめ軽くレンチンしてから炒めましょう。

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