今ではすっかり良くなっていますが40歳を過ぎた頃、病気をして長く入院していたことがあります。
僕はわりと無駄な抵抗はしない主義なので療養に専念することにして日々、ベッドの上で小説など書いてのんびり暮らしました。
その時、書いた原稿用紙700枚超えの短編連作ミステリーは「居酒屋酔鏡シリーズ」としてAmazonKindleから電子書籍としてリリースしています。
ぜひお試しあれ。
とまあ、コマーシャルはさておいて病院暮らしで一番参ったのは「食べたいものが食べられない」こと。
僕の病気は消化器系とは無関係だったので食事制限はなかったのですがそれでも病院食はやっぱりちょっと味気ないものでした。
年配の患者さんが多かったからか病院食の主な献立は和食風。
たまに洋食があってもどこか小学校の給食めいた料理。
中華料理に至っては皆無。
なのでせっせと「退院したら食べたいものリスト」なんて作ってましたっけ。
A4版の紙にちまちまとした字で書いていた「退院したら食べたいものリスト」が紙面を埋め尽くす頃、ようやく退院できまして自宅療養に切り替わったのですが、それからしばらくは洋食や中華ばかり作っていましたね。
それもできるだけ今まで作ったことがない料理ばかりチャレンジしていた気がします。
この中華の小鉢料理もその頃出会っていればまっさきに作った料理のひとつだったんじゃないかな。
あの入院生活から干支が一周以上しちゃいましたけど、お弁当にこれを作りながらふとそんなことを考えておりました。
【材料】(2人分)
-調理時間:15分-
- 蓮根:1節
- ピーマン:1個
- 生姜:スライス1枚
- 酢水:6g
- サラダ油:6g(大匙1/2)
- 塩:2~3g
- ホワイトペッパー:少々
【作り方】
- 蓮根は3mmの輪切りにし、更に細切りにします。これを酢水に放って10分置き、ざるに揚げて水気を切ります。ピーマンは種を取って細切りにします。生姜も千切りにします。
- 中華鍋かフライパンにサラダ油を入れて強火で温めます。煙が立ち始めたら生姜を投入してじゅっと言わせます。
- 生姜の香りが立ったら蓮根を加えて1分半炒めます。更にピーマンを加えてさっと炒め塩、ホワイトペッパーを振って絡めればできあがり。
- 塩の量はあくまで目安で蓮根のサイズなどによって加減が必要です。味を見ながら加えてください。
【一口メモ】
- シンプルだけど飽きの来ない味です。主菜にはなり得ないけどどんな中華料理にでも合うので副菜としてはぴったり。お弁当に野菜物が少しほしいなという時などにおススメです。
- 調味は必ず味を見ながら必要最低限の量を見極めましょう。そうすれば蓮根自体の風味を楽しむことができます。蓮根ってけっこう甘いんだよ。
- 蓮根は酢水に浸けることで表面のでんぷんを落とせます。そうするとシャキシャキ感をアップするのです。