海外に渡った中国人が飲食店を開く際には故郷の味がなかなか土地の人に受け入れられなくて苦労すると聞いたことがあります。
ま、僕だって一度も食べたことがない異国の料理を出す飲食店の敷居をまたぐのには勇気がいります。
ましてや慣れない味付けがされていたら旨い不味い以前に相当な抵抗感があると思います。
で、彼らは知恵を絞って料理のアレンジを考えます。
その際によく使われる手法は、土地っ子が食べ慣れた調理法や調味料を採用するやり方です。
例えば、鶏肉のカシュナッツ炒めは中国では鶏肉を炒めるのですが、アメリカでは彼らが好むフライドチキンに着想を得て揚げ鶏にして大ヒットしました。
調味料でいえばよく使われるのはトマトケチャップ。
これを使うと不思議なくらいアメリカ人ウケ、日本人ウケが良くなるそうな。
ということで日本人ウケしそうなトマトケチャップ風味の甘酢あんかけを作ってみました。
【材料】(2人分)
-調理時間:40分-
- 鶏もも肉:1枚(焼く300g)
- 玉ねぎ:1/4個
- 人参:4cmくらい
- ピーマン:1個
- 揚げ油:適宜
- 片栗粉(鶏肉まぶし用):適宜
[下味パート]
- 濃口醤油:6g(小匙1)
- 酒:5g(小匙1)
- おろし生姜:少々
[調味料パート]
- 水:150g(3/4カップ)
- 鶏ガラスープの素:小匙1/2
- 濃口醤油:18g(大匙1)
- トマトケチャップ:15g(大匙1)
- 酢:15g(大匙1)
- 酒:10g(小匙2)
- 砂糖:4.5g(大匙1/2)
- 水溶き片栗粉:4.5g分(大匙1/2)
【作り方】
- 鶏肉は一口大に切り[下味パート]と合わせて30分漬け込みます。
- 1.をやっている間に玉ねぎピーマンは櫛形に切ります。人参は乱切りにし4分下茹でしておきます。
- 1.をザルに揚げて水気を切り片栗粉をまぶして180度に温めた揚げ油で3分揚げます。
- 中華鍋かフライパンにサラダ油少々(分量外)を入れて玉ねぎ、人参を入れてしんなりするまで炒めます。
- 4.に[調味料パート]の水溶き片栗粉以外を入れてひと煮立ちさせます。これに鶏肉、ピーマンを加えて1分煮込みます。水溶き片栗粉を加えてとろみが付くまで煮込めばできあがり。 ※この分量だと最初とろみはゆるいです。煮詰めていって良い加減のとろみになる一歩手前を見極めて火を止めるのがコツです。
【一口メモ】
- 和食じゃないのにすごく懐かしい味がします。これ子供の頃からよく食べていた酢豚の味だよなぁ。
- 肉や野菜を甘酢あんがコーティングしてくれているので冷めても硬くならず美味しいです。夕飯のおかずだけでなくお弁当にもおススメですよ。
- 鶏肉を豚ももブロックにすればまんま酢豚です。甘めの味付けなので子供にも喜ばれそう。
- このあんは汎用性が高いので、クセの少ない食材なら大抵なんでも合います。変わったところでは豆腐のあんかけにしても面白いですよ。