日本人からするとなかなか理解し難いことなのですが欧米の言葉──名詞には性別があります。
たとえば英語だとactor(男優)に対してactress(女優)、headmaster(男性の校長先生)に対してheadmistress(女性の校長先生)、prince(王子)に対してprincess(王女)など「ess」が女性を表す語尾となることが多くあります。
フランス語だとレストランのワイン係の人をソムリエ(Sommelier)と呼びますがこの言葉は厳密には男性を指す言葉で女性のワイン係はソムリエール(Sommeliere)と呼びます。
語尾「er」の後に更に「e」が付いて「○○エール」と発音すると女性っぽいらしい。
それと同じ例で粉屋とか製粉業者のことをmeunierというのですがこれも男性名詞。
女性名詞(粉屋のおかみさん)はmeuniereで「ムニエール」と発音します。
魚に塩、胡椒を振って小麦粉をまぶしバターで焼いた料理を「ムニエル」と呼びますがこれは「粉屋のおかみさん風」という意味なのだそうです。
【材料】(2人分)
-調理時間:7分-
- 赤魚:2切れ
- 塩、ブラックペッパー:少々
- 強力粉:適宜
- オリーブオイル:12g(大匙1)
- バター:10g
- ポン酢醤油:大匙1
【作り方】
- 赤魚は三枚におろして塩、ブラックペッパーを振り強力粉を薄くまぶします。
- フライパンにオリーブオイルとバターを入れて強めの中火にかけバターが融けたら赤魚を入れます。スプーンで油&バターを掬って上からかけ続け(アロゼと言います)焼色が付いたら赤魚をひっくり返して両面焼き色を付けます。
- 仕上げにポン酢をふりかけて水気を飛ばせばできあがり。
【一口メモ】
- ムニエルは仕上げにレモン果汁をかけるのがオーソドックスなのですがポン酢醤油を使ってみました。魚に醤油は元々鉄板の組み合わせですから合わないはずがなし。和のテイストが加わった面白い皿になりました。
- ムニエルは皮の厚い魚に向く調理法です。スズキ、舌平目、鮭、鱒(ます)などでも美味しくできますよ。
- 仕上げに使うのは酸味の強いソースが一般的。レモンやポン酢以外にもバルサミコ酢やタルタルソースを使っても美味しいです。
- 付け合せには緑黄色野菜の炒め物、ほうれん草やスナップエンドウなどを使うと色のコントラストも鮮やかです。