子供の頃、旅に憧れていました。
わりと誰しもが抱く憧憬なのかもしれませんが見知らぬ街から街へ。
ひとところに長くはとどまらず風の向くまま気の向くまま旅を続けるのはとても素敵なことに思えたのです。
俗に自分探しの旅なんて言われたりしますがみんな本当は「自分忘れの旅」がしたいんじゃないかしらん。
ひと時、自分のことを知る人が誰もいない土地に身を置いて何者でもない自分に回帰する──
なんていうと格好つけすぎですがw
そんな憧憬は長じるごとに大きくなって学生時代はずいぶんあちこちに旅をしました。
それと主人公が旅をする物語が大好きでした。
例えば大ブームになった横溝正史の金田一耕助シリーズで主人公に憧れた一番の理由は旅先で事件を解明して去って行くあのスタイルだったんですよね。
名作「ルパン三世カリオストロの城」もオープニングの小さな自動車で移動するカット、ぼんやりと長い編成の貨物列車を通過待ちしたり、野宿したりしているシーンが大好きです。
あのフライパンで焼かれていたソーセージは本当に美味しそうだったなぁ(意地汚い)。
そんな僕の旅心をくすぐるアニメが2008年にありました。
タイトルは「狼と香辛料」。
行商人の主人公と彼の荷馬車に密航していた狼の化身の少女の二人旅の物語。
描かれる風景が日本のそれとは異なり、如何にもヨーロッパ然としていてまた旅情を誘われました。
旅先の楽しみの一つは普段食べているのとは全く違う料理に舌鼓を打つこと。
あの狼と香辛料の世界なら見慣れた塩鮭だってこんな料理に仕立てられて給仕さんが運んできてくれそうです。
【材料】(1人分)
-調理時間:27分-
- 塩鮭:2切れ
- タイム:適宜
- ローズマリー:適宜
- 粗挽きブラックペッパー:少々
- オリーブオイル:2g(小匙1/2)
[調味料パート]
- 蕎麦の返しまたは麺つゆ:小匙2
- 白ワイン:10g(小匙2)
- [仕上げパート] レモン果汁:5g(小匙1)
【作り方】
- にんにくは少し厚めにスライスします。
- 塩鮭を耐熱皿に置き[調味料パート]をかけて良くまぶします。更にオリーブオイルをかけて塩鮭の上ににんにくとタイム、ローズマリーを載せて10分置きます。この工程の終わりを目掛けてオーブンを230度に予熱しておきます。
- 2.の耐熱皿の水気を切り天板に載せてオーブンに入れ12分焼けばできあがり。お皿に盛って[仕上げパート]をかけて戴きます。
【一口メモ】
- なんか普通の塩鮭なのに洋食屋さんでランチしているみたいな料理になりました。ちょっと贅沢な気分。
- オリジナルのレシピでは鮭の下味を醤油で付けているのですが蕎麦の返しを使うと程よく焦げ目が付いて美味しそうに仕上がるのでこっちのがおススメです。
- 付け合わせはほうれん草や小松菜、青梗菜など青菜のソテーにするかサラダ系の野菜を添えてお好みのドレッシングをかけるのもありです。
- 今回はお弁当用に作ったので半分に切ってほうれん草のソテーを敷き詰めた上に盛りました。冷めても美味しいのでお弁当にも使えます。