10年くらい前の話になりますが、西澤保彦の「匠千暁(タック&タカチ)シリーズ」を久しぶりに手に取りました……
って、前作が出てから7年も間が空いてるじゃん。

道理でずっと見掛けなかったわけだ。
ジャンルはミステリー。
大学生4人組が主要登場人物で探偵役は主にタックこと匠千暁(たくみちあき)君という小柄な男の子が担うのですが、固定されているわけではなく残る三人、ボアン先輩こと辺見祐輔、タカチこと高瀬千帆、ウサコこと羽迫由起子(本当の読み方は「ハサコ」なのですが、小柄な幼児体型とウサギを連想させる瞳からこう呼ばれています)が探偵役となることもあります。
特筆すべきは4人が集まって推理する時。
お互いに推論を出し合ってはそれを崩し合いつつ最終的には議論の結果として正解に至るというちょっと特殊な謎解きシーンが見ものです。

何が見ものかって?
この4人が集まるとき、テーブルの上には大量の酒と料理が並んでいてみな酔っぱらいながら推理をするところが見ものなのです^^;

人呼んで「酩酊推理」!!
なので、このシリーズを読むときは美味しそうな料理を食べるシーンも楽しみの一つなのですが、今作「身代わり」でもいろいろやってくれました。
その中からボアン先輩が待ち合わせに指定された寿司屋で人待ちしながら手持無沙汰にしていると「サービスです」といって出された箸休め──
『大根スライスにシソと梅肉を挟んだもの』をちょっとアレンジして作ってみました。
【材料】(1人分)
-調理時間:15分-
- 大根スライス:4枚
- 大葉:2枚
- 梅干し:1個
- 三つ葉:2本
- 寿司酢:適宜
【作り方】
- 大根はスライサーで輪切りの方向にスライスします。太くてスライサーに乗らない時は頑張って包丁でスライスしましょう。これを寿司酢に10分漬け込みます。
- 梅干しは果肉をそぎ落として細かくたたきます。大葉は手のひらに載せてもう一方の手の平で柏手を打つようにパンと叩きます。 ※大葉は叩くと中の細胞が壊れて香りが立ちます。
- 大根スライスに大葉を載せ梅肉を塗ります。その上から大根スライスをもう一枚載せ、くるんと巻いて三つ葉で縛れば出来上がり。
【一口メモ】
- さっぱりしているので、こってりした料理の後の箸休めにお薦めです。特に大葉、梅、三つ葉の香りがすがすがしくてなんだか又お腹が空いてくる一品です。
- 寿司酢に漬け込むのは僕のオリジナルアレンジです。この漬け込みの工程を抜いて食べる時にポン酢に浸けるのもおいしいと思います。
- これ以外の食材を加えるのは余分と思うのですが、おかずとして拵えるのであれば生ハムなど塩気が強いお肉を一緒に挟むのが良いかも。
- 完全に別物の料理になっちゃいますがスライスチーズを挟むのもありかなぁ。

