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野菜料理(和食)

春菊とちくわのわさびマヨ

居酒屋で席に着くと何もいわずとも出される前菜的な料理を「付きだし」と呼びます。

「おしのぎ」とか「お通し」と呼ぶ店もありますね。

賛否両論あるみたいですが僕は賛成派。

何を注文してもたいていはお酒が先に出て来ちゃうので肴なしはとてもさみしい。

「とりあえずはこれでしのいで下さい」という意味を込めて「おしのぎ」と呼ぶ店があるのも納得いきます。

ただひとつ不満を言わせてもらうとだいたいどこの店でも付きだしで出されるものって似たり寄ったりな料理だったりするんですよね。

ほうれん草の胡麻和え、ひじきの煮つけ、切り干し大根の煮物、白菜の浅漬け、鶏皮ポン酢などなど。

和え物にしろ、煮物にしろ、漬物にしろどこかの店で見たような料理ばかり。

ましてや同じ店に何度も通うと「あ、いつものやつだ」なんて思うこともしばしば。

それでもまあしゃあないかなと思うのはどこの店の付きだしもある種の共通点があってその共通点に縛られるとどうしても料理が似通ってしまうよなぁと思うからです。

その共通点は大雑把に分類すると3種類くらいに分けることができます。

■一つ目は作る手間に関する共通点。

まず第一に少ない手間で提供できる料理であること。

居酒屋は店を開けるとべらぼうに忙しくなるので開店前に仕込んでおいてお客が来たらさっと出せるものが多くなります。

更にまとめて作っておいて均等に小分けしやすい料理になりがち。

■二つ目は味に関する共通点。

付け出しは客がその日最初に口にする料理、いわば名刺のようなものなので料理人としても気合が入ります。

食材などで季節感を出すのもそうですし、居酒屋の料理は濃い味が多いので、付け出しの小鉢にはさっぱりしたもの(酢の物、おひたし)や、逆にコクのあるもの(煮物、和え物)をバランスよく入れることが多いのです。

そして三つ目は……。

原価が安いものを使うこと。

ま、商売の基本中の基本ですね。

利益を確保しつつ、お客さんに満足感を与えるため、比較的安価な食材(豆腐、根菜、海藻、鶏皮、モツなど)を活用することが多く、どうしても似た料理になってしまうよなぁと思っちゃいます。

この3種の共通点に照らしてみるとさしずめ、この小鉢料理なんかも付きだし向き。

一度にまとめて作れて小分けにしやすいですし、春菊を使うことで冬らしい演出が出せます。

そして何より春菊も竹輪も安くてコスパが良いのでお店としては大助かり。

店が助かるということは一般家庭のおかずにしてもお財布に優しいはず! と気づきまして過日晩酌の肴に作ってみました。

【材料】(2人分) 

-調理時間:5分-

  • 春菊:1蕪
  • ちくわ:1本
  • わさび:チューブ2cm分
  • マヨネーズ:12g(大匙1)
  • 濃口醤油:3g(小匙1/2)

【作り方】

  1. 小鍋に春菊を茹でる湯(分量外)を沸かします。待っている間に春菊は3cm幅のざく切りにします。ちくわを7mm厚の小口切りにします。お湯が沸いたら菜箸で春菊をつまみしゃぶしゃぶの要領で熱湯に浸して10秒茹でます。これを氷水に投入して急冷します。
  2. 春菊をざるに揚げて水気をしっかり絞ります。全ての材料をボウルに合わせてよく和えればできあがり。

【一口メモ】

  • 鼻につんと抜ける山葵の辛さ。香りがよくてほろりと苦い春菊。甘酸っぱいマヨネーズ。とにかく舌も鼻腔も忙しい一品です。飽きが来なくてついつい箸を伸ばしたくなりますよ。
  • 春菊は茹ですぎるとえぐみが出てしまいます。火を通すのはほんのお印程度でも十分。工程1.に書いたようにしゃぶしゃぶの要領で湯がいてください。
  • 一瞬で作れちゃうので晩酌中に肴がなくなった時などに大助かりな一品でもあります。
  • 山葵の辛味が苦手な方は代わりに柚子胡椒を使っても楽しいですよ。

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