うちの長女は「得意料理はパスタ」なんぞという男は信用せんと申します。
その理由は料理自慢がしたいのだろうけど、それって麺を茹でてるだけでインスタントラーメンなんかと変わらないじゃん──だからだそうです。
なんか暴論に聞こえなくもないけど実体験としてそうなのだと彼女は力説します。
そういう男によくよく話を聞いてみたら本当にスパゲティを茹でて市販のパスタソースをかけて終わり。
それで「料理はわりと得意」と言われてもなぁとぼやきます。
って、それは君の引きが悪いだけでは?
と口には出さないけど父ちゃんは内心苦笑していたりするのだ(笑)
ま、彼女の言わんとすることもわかる気はしていて世の中にはいとも簡単に作れるのにそれが作れると周囲から尊敬のまなざしで見てもらえる料理というのはあります。
彼女に言わせると和食なら「肉じゃが」が最たるもので「得意料理は肉じゃが」なんぞという女は信用せんと申しています。
しかし、君、その言い回し好きだよね(笑)
確かにあの料理はコツさえ覚えてしまえばわりと簡単に作れる煮物だと僕も思っています。
けど、世の男性は「肉じゃがが作れる女性」=「料理上手で家庭的な娘」と思っているフシがあって彼女に作ってもらいたい料理ランキングなんてアンケートを取ったら肉じゃがはたいてい上位に挙がります。
けどね、「茹でてソースをかけるだけ」なんて言っているパスタ料理でもそのソースをイチからきちんと作ればインスタントっぽいとは言わせない一品になるんだよ。>長女
【材料】(1人分)
-調理時間:18分-
- スパゲティ:100~120g
- ツナ缶:1缶
- 冷蔵庫のあり合わせの野菜:玉ねぎ、人参、ピーマンなど
- 粗挽きブラックペッパー:少々
[ゆで汁パート]
- 水:600g(カップ3)
- 塩:7g
[ソースパート]
- バター:6g(大匙1/2)
- 薄力粉:5g(大匙1/2)
- おろしにんにく:ひとかけ分
- 塩(できればクレイジーソルト):少々
- 粉辛子:小匙1
- 白ワインビネガー:5g(小匙1)
- コンソメの素(顆粒):2g
- 牛乳:120g
- 白ワイン:15g(大匙1)
- レモン果汁:10g(小匙2)
【作り方】
- ツナ缶は煮汁を切っておきます。野菜類はみじん切りにします。
- 切ったツナ缶の煮汁はサラダの味付けやスープに使ってください。
- [ソースパート]のバターを小鍋に入れて弱火にかけ融けきったら薄力粉を加えて粉っぽさがなくなるまで混ぜます。これに牛乳とにんにくを加えて常に混ぜながら煮立つ寸前まで加熱します。残りの材料と1.を加えて弱火で3分煮込めばできあがり。
- 2.と並行して[ゆで汁パート]をひと煮立ちさせスパゲティを加えてパッケージに記載の時間-1分茹でます。
- パスタをざるに揚げて湯切りをし、皿に盛りつけます。上から2.のソースをたっぷりかけて粗挽きブラックペッパーを振ればできあがり。
【一口メモ】
- さわやかなレモンの酸味と辛子の辛味が地中海の上を吹く涼風を思わせるさっぱりしたパスタです(いや、地中海に行ったことはないのだけれど)。ちょっとおしゃれなランチを楽しみたいという時にぜひどうぞ。
- このソースは魚介によく合います。手持ちがあればツナの代わりに小海老やアサリを使ってみてください。白身魚があれば、一口大に切って塩、胡椒、強力粉をまぶしたものを揚げ焼きにしてソースと絡めると更にリッチになりますよ。
- 粉辛子の手持ちがなければ粉辛子と白ワインビネガーの代わりに粒マスタード(小匙1)を使ってください。