「世にも奇妙な物語」は不条理な(あるいは理不尽な)ストーリーを描いたオムニバス形式の短編ドラマのシリーズです。
実験的な尖った作品も多くオンエア中は僕もリアルタイムで毎週見ていました。
このシリーズの過去作の人気投票をすると必ずと言っていいほど上位にランキングされる作品に「ズンドコベロンチョ」というのがあります。
優秀で博識なサラリーマン(草刈正雄)はプレゼンの席ではいつも難解な単語を並べ立てて周囲から畏怖の念を持たれていました。
ある日、彼は最近大流行している「ズンドコベロンチョ」というモノについて耳にします。
周囲の人たちはみんなそれが何か知っているらしいのですが、彼自身はまるで聞いたことがない。
今まで、人に「知らない」という言葉を使ったことがない彼はプライドを大いに刺激されていろいろと探りを入れるのですがちっとも埒が明きません。
しまいには、そのプライドもかなぐり捨てて半べそになりながら「誰か教えてー」と叫んでドラマは終わります。
結局、視聴者にも結局"ズンドコベロンチョ"とはなんだったのかはわからずじまい。
その解消されないフラストレーションが人気の秘密かもしれませんね。
教訓:ものの名前はそのものがイメージできるわかりやすいものにしましょう。
なんて言いたくもなりますが分かり易ければ良いというものでもありません。
世の中には身もふたもないひどいネーミングもあったりします。
それは料理の世界でも同じこと。
例えば焼き肉で有名な"せんまい"の別名は"雑巾"です。
確かに雑巾みたいな見た目をしていますけど、あんまりなネーミングだよなぁ(笑)
あるいは親子丼が大好きな外国人に名前の由来(親(鶏)と子供(卵))を教えたら、いろいろ想像して食べられなくなったという話を聞いたこともあります。
日本人の僕らからしたら洒落の利いたネーミングに思えるけど、リアルにホラー的な絵面をイメージして、「あんまりだ!」と思ったのかな。
ストラッチャテッラはイタリアのかきたま汁です。
スープはチキンコンソメが定番なのである意味、これだって「親子汁」と呼べないことはないのですが問題はそこではなくネーミング。
ストラッチャテッラはイタリア語で"ぼろ布"という意味。
……。
まあ、かきたま汁の見た目はそう見えないことはないのですが、やっぱりひどいネーミングな気がします。
けれど、味は折り紙付き。
パルメザンチーズとナツメグの香りが立つThe洋食fって感じのスープに仕上がりますので、ぜひ召し上がれ。
【材料】(1人分)
-調理時間:3分-
- 卵:1個
- 水:250g(250ml)
- チキンコンソメの素(キューブ):1個
- オリーブオイル:6g(大さじ1/2)
[卵液パート]
- パン粉:5g
- 粉チーズ:小さじ2
- ナツメグ:ひと振り
- 塩:ひとつまみ
【作り方】
- 小鍋に水とチキンコンソメの素を合わせて強火にかけひと煮立ちさせます。
- 待っている間にボウルに卵を割り入れ[卵液パート]を加えて泡立て器で卵白を切るようにかき混ぜてよく溶きます。
- 1.が煮立ったら2.を流しいれます。そのままいじらずにスープが再度、ひと煮立ちして卵が浮いてきたら火を止めて菜箸でかき混ぜます。 ※卵が固まる前にいじるとスープが濁るので火が通ってからさっとかき混ぜます。
- 3.にオリーブオイルを加えてさっと混ぜればできあがり。
【一口メモ】
- イタリア版のかきたま汁です。けど、スープがコンソメになって、ナツメグの香りが立つと日本のかきたまとは別物。The.洋食って感じになります。
- ストラッチャテッラという名前の食べ物はこのスープ以外にジェラートとチーズがあります。なので、イタリア人と会話する時は「スープの方のストラッチャテッラね」と言わないと会話がすれ違っちゃうかも。ややこしいなぁ。
- 中華料理の蛋花湯(ダンフアタン)、ラオスのミーカティなどかきたま汁はいろいろなスタイルで世界各国で食べられています。アメリカのチャイニーズレストランにもエッグフラワースープと呼ばれる定番かきたまスープがあるらしい。なんか見た目そのまんまのネーミングですね。